激務のSIerで忙しかった僕がなぜ転職できたのか
こんにちは。ブラックSIerから社内SEに転職したポン太です。
今回は、激務で忙しくてもなんとか転職を成功させるコツについてお話しします。
仕事が忙しいと、
転職活動をするのは大変なんですよねぇ。。
どのような対策をしていけば、忙しくても転職活動を成功させることができるでしょうか。
まずは、一般論から確認していきましょう。
ちまたのサイトでは、
「忙しい人でも大丈夫!こんなふうに解決しましょう」
なーんていう論調で語られています。
※ようは読者(見込み客)に転職してほしいんですよ。小綺麗なサイトほど、いいことしか言わないです。
例えばこんなことが言われています。
- 転職エージェントは休日にも会えます?
- 休日に面接してくれる企業に応募しましょう?
- 今の会社を辞めることも検討しましょう?
- 企業探しをエージェントが代行してくれます?
- エージェントが面倒な日程調整をしてくれる?
はたして本当にそうでしょうか。
僕は以前、
大手SIerに勤務していましたが、毎月実質120時間残業という忙しさから、転職を決意しました。
仕事が忙しいなかでの転職活動は本当に大変でしたが、なんとか満足のいく転職をすることができました。
その経験と照らし合わせて、
まずは上に挙げた一般論に対しての僕なりの見解をお話ししますね。
1.転職エージェントは休日にも会えます?
これは、意味ない。
確かに休日に会えるけど意味ない。
僕が転職エージェントと実際に会ったのは、最初の面談のたった一度だけです。
「はじめまして〜」から始まって、そんなの2時間程度。
それ以降、
エージェントさんとのやりとりはすべてメールか電話です。
なので、
エージェントさんに休日に会えたところで、忙しいことに対してなんの効果もありません。
※補足します。
別に会えなくても、休日にエージェントが対応してくれると助かる!
っていう論法も無意味です。
緊急でやりとりしなきゃいけないのは、転職活動終盤の面接日程調整くらいです。
採用側企業からの連絡は休日にはありませんので、休日にエージェントが対応しなきゃいけないことってあまりないです。
2.休日に面接してくれる企業に応募しましょう?
ダメ、ぜったい。
大手の転職エージェントが、
こういうことをフツーにホームページに書いてて、ウケます。
どんだけ転職させたいの。
応募者の人生をなんだと思ってるの。
考える順番が逆なんですよ。
休日に面接してくれる企業に応募する ☓
ではなく、、
応募した企業が休日に面接してくれるか確認する ◯
それが正しい順番です。
決して、休日に面接してくれるかどうかで転職先を選ばないでください。
「忙しすぎて休めない!なんとか休日に面接してもらいたい…」
そう思う気持ちはわかります。
だって忙しいですから。
僕も実際にそういう調整をかけたことがあります。
というか、
すべての企業に対して、休日の面接を検討してほしいと伝えていました。
そして、転職活動を続けているうちにだんだんわかったのです。
ブラックの噂が強い企業ほど、休日に面接をしてくれる
ということを。
あなたは行きたいですか?
「休日だけど面接やってくれ」と、社員に命じるような企業に。
嫌ですよね。
僕もあなたにそういう企業に行ってほしくありません。
なので、
休日に面接するような企業には行かないでください。
僕はこのことに気づいてから、
ある意味フィルタリング材料として使いました。
企業との面接に合格すると、
エージェントさんから次回の面接候補日がメールで送られてきます。
僕はそのメールに対して、毎回このように返信してました。
申し訳ありません。プロジェクトの状況が厳しく、ご提示いただいた日程で面接に行くことが難しそうです。また、今のところ確保できている休暇がありません。大変申し訳ありませんが、休みを確保でき次第、再度ご調整させていただけないでしょうか。もしくは、休日の面接もご検討いただけないでしょうか。
※いま振り返って読むと、相当ウザいなぁ。でもそれだけ切羽詰まってたんだなぁ、と改めて実感します。
こちらの連絡に対して、
休日の面接に応じた企業は、要注意企業として志望度を下げました。
一件落着、と。
3.今の会社を辞めることも検討しましょう?
辞めないで…
絶対に辞めないで。
辞めることで確かに就職活動に集中できるかもしれません。
しかし、
内定確率はガクンと落ちます。
結果的に効果はマイナス。
だから辞めないでください。
僕が採用者だったら、
「この人は次の就職先が決まらない段階でやめちゃうような人。きっと仕事にも計画性がないんだろうなぁ。それと、一般的な考え方から逸脱してそうなのが気になるなぁ。」
そう思います。
僕はあなたに大手企業に行ってほしいです。
「計画性のないやつ」
「普通の考え方じゃないやつ」
ってのは、大手企業からは嫌われます。
なので、転職活動のために今の会社をやめたら、むしろ内定は取れなくなりますよ。
内定が取れないうえに仕事もないとか、マジで笑えません。
絶対に仕事は続けながら転職活動をすべきです。
4.企業探しをエージェントが代行してくれます?
だめですそんなの。
エージェントが勧めてくるのは、仲介料の高い求人です。
もしくは、あなたがすぐ内定できそうなところ。
※エージェントは、あなたをさっさと内定させて、次の応募者に取り掛かりたいんです。
エージェントを信用していいのは、
あなたが自分で選んだ企業にひと通り応募したあとです。
応募さえしてしまえば、エージェントは
なんとしてでも、あなたに内定がでるように全力を尽くしてくれます。
くれぐれも、
企業選びについてはエージェントに頼らないでください。
企業選びなら、忙しくても隙間時間でなんとかできます。
そこはぜひ自分で頑張ってみてください。
企業選びの方法はいたって簡単です。
僕の場合、こんな流れです。↓
- 転職エージェントの会員専用サイトにログイン
- 求人情報を検索
- 好みの条件で絞り込む
- クチコミサイトで企業の実態を確認する
という作業を繰り返すだけ。
僕の転職活動の目的は「労務の改善」でした。
なので、クチコミサイトでは労働時間に関連する情報を重点的に見てました。
企業選びのための情報収集のコツについては、この記事にまとめました。よかったら、読んでみてください。↓
5.エージェントが面倒な日程調整をしてくれる?
これは本当。
かなり助かりましたよ。
仕事で忙しいのに、
面接の日程調整とかいう価値の低い作業に時間を費やしてはいけません。
そういうことは、
エージェントさんにやってもらいましょう。
面接は原則平日です。
忙しくてなかなか休めない人は調整が大変です。
なので、
エージェントが日程調整してくれるのはかなり助かります。
忙しくて問題になるのは面接の日程調整だけ
さて、
これまで一般論についてお話ししてきましたが、ここからは僕の考え方をお伝えしていきます。
忙しい人が転職をする場合、唯一の問題は
「面接は平日に行われる」
この一点のみです。
僕が一番困ったのはここだし、これ以外の問題は手順を踏んでいけばだれだって突破できるはずです。
忙しいと、休みが取りにくいです。
にも関わらず、面接は平日にしかやってくれない。。
面接に行けなければ、就職活動はいっさい進みません。
なので、ここが一番ボトルネックになるところなんです。
面接以外はあなたもスキマ時間にできる
面接以外のもろもろの就職活動は、
やらなきゃいけない時間が限定されません。
なので、すべてスキマ時間でできます。
※会社を選定したり、志望動機を考えたり、面接準備したりとか。
僕の場合は、もともと
毎日家に深夜1時〜2時に帰ってきて、そこからyoutubeを1時間くらい見てから寝るという生活スタイルでした。
睡眠時間は毎日3,4時間でした。
もっと睡眠を取るべきだったんですが、家に帰ってきて、なにもしないで寝るのだけはイヤでした。
なにもしないで寝てしまったら、
その日のすべての時間を、会社に捧げたことになってしまうからです。
そんなの、死んだも同然です。
だから、どんなに疲れて帰ってきても、youtubeをかるーく見てから寝る。
そういう生活をしてました。
でも、
転職活動を決意してからは、
そのyoutubeに割いていた時間を、丸々面接以外の就職活動に当てました。
ただそれだけのことです。
どんなに忙しくても、あなたにもあるはずです。
テキトーに浪費している時間が。
その浪費していた時間に、面接以外の就職活動をやればいいだけです。
そして、
そのようにしてスキマ時間を有効利用できない唯一の活動は、「面接」だけ。
忙しい人は、
とにかくその一点をなんとかすることを考えましょう。
とにかく休めなかった
忙しい人にとって、
面接の日程調整が一番ボトルネックになるということをお話ししてきました。
僕が転職活動を始めたころ、
僕の属するプロジェクトはこんな感じで大炎上していました。
- システムリリースの納期に対して、厳しすぎるスケジュール
- 要件定義の課題を消化しなきゃいけないのに、お客さんの動きが鈍すぎ。。
- 要件定義は終わってなくても、設計・開発に着手できるところはやっていく。。
- にしても、手戻りいっぱい、追加要件たくさん、ベンダー間の認識相違あたりまえ。
もはやカオスでした。。
それでも、
「なんとかしよう!」
「なんとかするのが俺らの仕事だろ!」
的な考えのメンバーばかりだったので、みんなで力を合わせて頑張っていました。
そんななか、
「僕、明日休みまーす」
「来週の金曜、休んでいいすか?」
とか、のんきなこと言ってられないわけです。
僕が休んだら納期に対して、さらにスケジュールが厳しくなってしまう。
ほかのメンバーにも迷惑をかけることになります。
だから、休んでいる場合ではないんです。
そんな僕にも、
唯一与えられた突破口が、振替休日でした。
前の会社は、
休日出社すると振替休日をゲットできました。
それでも休みを取らない(取れない)人が多いため、
振替休日は4日分までは溜めてよいが、5日分は溜められない
という厳密なルールがありました。
※当時のプロジェクトメンバーは全員4日分の振替休日を常に溜め込んでいる状態でした。。
基本的にみんな4日分溜め込んでいて、
そこに追加の休日出社が確定すると、晴れて平日に休めるのです。
振替休日以外に休む方法はというと、
家庭の事情とか、体調不良とかが思いつきますよね。
しかし、
入社してから3年以上、このあたりの理由で会社を休んだことは一度もありませんでした。
少し体調が悪くても、体が動くならと、会社は休まず行っていました。
僕は大食いで、スポーツもやっていてガタイもいいです。
いきなり「体調不良なんですぅ…」とか言ったら怪しすぎる…‼︎
なので、
僕が平日に面接を受けるとしたら、振替休日に賭けるしかありませんでした。
幸いなことに、
プロジェクトが大炎上したおかげで、結構な頻度で休日出社がありました。
そのため、
"やむを得ない"形で、休みを平日に取ることが結構できました。
これは、本当に助かりました。
僕が工夫したこと
振替休日によって平日に休みが取れるとはいえ、月に1〜2日が限界でした。
それでも面接をたくさんこなしていくために、僕が工夫したことをお話ししますね!
複数企業の面接を1日にまとめてもらった
僕の場合、
平日に休みが取れることが確定したら、エージェントにこのように伝えていました。
「今月の〇日に休みが確保できました。現状溜まっている面接を複数社よしなに入れていただけないでしょうか。」
すると、
勝手にエージェントさんが各企業に取り合ってくれて、2社か3社ほど面接をアレンジしてくれました。
常にこの作戦で、面接を消化していきました。
1日で2回分面接することを提案した
2次面接をやるときに、3次面接もついでにお願いしたことが何度かあります。
ちなみに、この申し入れに応じてくれた企業は一社だけありました。
「1次面接で高評価であれば、2次、3次をセットにできる可能性があるかも」
と思ったからです。
僕の場合は、銀行さん一社が応じてくれました。
人事との2次面面接と、現場社員面接×2回をセットにやってくれました。
銀行系は面接回数が多いので、セットにしていきたいところ。
ほとんどの企業はやってくれませんが、だめもとでお願いしてみる価値はあります。
断られた企業からは嫌がられるどころか、
「休日にできなくてごめん。わざわざ平日に調整してくれてありがとう。結構忙しいんだね!」
みたいな感じ。
むしろ、
「忙しいけどなんとかしたい」
というこちらの姿勢を評価してもらえたと感じます。
深夜勤務明けにも面接を入れた
「休みが取れないなら、徹夜明けでも行ってやる。」
僕はそう思いました。
毎月残業120時間から抜け出すためなら、徹夜明けだろうが頑張れるものです。
プロジェクトがリリースの時期を迎えると、深夜勤務はあたりまえ。
僕のプロジェクトでは、
バッチ処理の本番稼働確認とか、オンライン処理のリリースなどはすべて深夜に行いました。
夕方に出社して翌日の昼まで働くとか、結構ありました。
そーゆータイミングを見計らって、午後に面接を入れていました。
生活リズムはボロボロなので、僕の目の下には黒ーいクマがありました。
声もかすれた感じで、
正直、面接での第一印象は悪かったと思います。
でも、
そういうボロボロの見た目でも、ポジティブに仕事内容を話すことで、
「こいつは結構頑張れるやつだな」
と思ってもらえたように思います。
僕の仕事の大変さを説明すると、10人中10人は、
「ひぇ〜、そんな大変なのかぁ。うちじゃありえない。。」
というリアクションを取ります。
忙しいゆえに、ひと通りの仕事を経験をしてきました。
※ほかの会社の2倍以上は働いてきましたから。一日に最低でも1000通のメールを捌いていたのがいい例です。
なので、
社会人4年目とは思えないほど、バランスよく高いスキルをアピールできました。
このように、
忙しいということは、面接中にはメリットでしかないです。
いろんな経験をしていてスキルが高い。そして、前向きにいまの激務を語る。
そんなあなたの姿に、面接官は惚れ惚れすることでしょう。
まとめ
ちまたではいろいろな工夫が紹介されていますが、どれもちっぽけなものばかり。
忙しい人が転職するためには、
なんとかして平日の面接を受けること
それだけが問題です。
僕なりに面接を受けるためにやった工夫を紹介したので、
ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
★〜あなたの人生がいい方向に向きますように〜★
以上、
ブラックSIerから社内SEに転職したポン太でした。